声優養成所

声優養成所の具体的な授業内容、レッスン内容のまとめ

書類選考に受かるには

声優になるための手段の一つとして挙げられる声優養成所への入学。

しかし、「プロの声優を目指して声優養成所に入ろうと考えているけど、具体的な授業内容がわからない」という方も多いのではないでしょうか?

実際に入学したら想像していた内容と違ったということにならないよう、事前に授業内容を知っておきたいですよね。

この記事では卒業までの授業の流れ、声優養成所での具体的なレッスン内容について説明しています。

声優養成所の授業内容について詳しく解説!

ポイント女性

養成所に入所してから卒業するまでの授業の流れを3段階にまとめてみました。

  1. 基礎レッスン
  2. ナレーション、台本読みなど
  3. アフレコ

養成所によって授業内容や練習方法は異なりますが、ざっくり卒業までの授業内容をまとめると上記のようになっています。また、卒業までの期間も養成所によってバラバラですが、大体半年から2年程度で上記の内容を学びます。

以上にまとめたように声優養成所に入学してから卒業までの大体の授業の流れはつかめたと思います。ここからは具体的な内容とともに解説していきます。

1、基礎レッスン

声優養成所に入所してからまずやるのは、発声練習や声楽、朗読といった声優になるための土台を作るレッスンです。また、演劇やダンスなども基礎レッスンの一つで、声優を目指すために欠かせない基本的な表現力を付けるために養成所在籍期間の前半のカリキュラムとして取り入れられることが多いです。以下、基礎レッスンの種類をまとめてみました。

発声、滑舌を鍛える練習

声優を目指すには必要不可欠である「発声」。養成所では腹式呼吸、胸式呼吸といった呼吸法から口角、表情筋の使い方まで「発声」の基礎を重点的に学びます。例えば、リップロール(唇を振動させながら長く声を出したり高低音を使い分けたりする)で脱力発声や息をスムーズに流す練習をします。

「滑舌」を鍛えるための練習として、早口言葉外郎売(歌舞伎十八番の一つで、滑舌や発声を鍛えるための要素が満載)の読みあげを行います。

声楽、合唱

発声練習として声楽を取り入れている養成所もあり、そこでは歌唱力を付けて将来の活動の幅を広げることもできます。経験者によれば、大体1クラス30人程度で行われるため学校の音楽の授業に似ているといいます。しかし、もちろん単に歌詞を音楽にのせて声に出すのではなく、感情の乗せ方や呼吸法を学び、発声力や表現力も同時に鍛えます。

筋トレ、身体練習

筋トレと聞いて、そこまでやるの?と驚く方もいるかもしれませんが、実は筋トレをしたり体の使い方を学ぶのは声優になるためにとても大切なことなんです。

声のもとである息、呼吸をコントロールするため、さらに長台詞や悲鳴や笑いなどの声を張る場面で必要な肺活量を鍛えるため、腹筋などの筋力が必要です。

授業では具体的に、体から余分な力を抜く方法を学んだり、腹筋、表情筋、体幹などを鍛えるトレーニングをします。

朗読

ある程度の長さのある文章を読み上げる練習をすることで、日本語を話す上での子音の口の形や、正しい舌の位置を学びます。

日本人は日本語の性質上、他の言語を話す外国の方と比べて、口をあまり大きく開けて発音しません。そのため私たちは日常で使えていない表情筋が多く、このような授業ではそれらの使い方をしっかりと学ぶことができます。

例えば講師から文章が書いてあるプリントなどが配られ、大きな声ではっきりとスムーズに読み上げていき、所々講師から止められて読み方についてのアドバイスを受けます。

演劇、ダンス

声優とはそもそも役者であり、役の感情をつかむための想像力や自分の魅せ方を学ぶことは声優という役者になる為に大切なことです。演劇やダンスといった授業を通して、役者としての基礎的な表現力を学ぶ必要があります。

具体的には、一般的な台本を用いた演劇だけでなく、エチュード(即興劇)を行ったりします。声優の台本に「<AD>」(アドリブ)と書いてあることがよくあったり、またラジオといった仕事ではほぼ台本がなかったりもします。この授業ではそんなアドリブ力を鍛えることができるでしょう。

声優として活動している人の中には、舞台俳優やミュージカル俳優としても活躍している人がいます。演劇の授業を通して、そのような自分の可能性を広げることもできるでしょう。

2、ナレーション、台本読み

基礎レッスンをある程度こなして基本が備わった後は、ナレーションや台本読みといった授業に入り、アフレコ演習をスムーズにこなすための力を付けていく段階に入ります。基礎レッスンで学んだことを生かしながら、実践に近いスキルを学んでいきます。

ちなみに、このナレーションや台本読みを入所してすぐに行う養成所もあります。

ナレーション

ナレーションはすでに決まっている文章をただ読み上げるだけ、と簡単そうに聞こえるかもしれません。しかし実際は、文章の間合いや、単語のイントネーションが少し違うだけで意味合いが変わってしまう繊細で難しいものです。

ナレーションの授業では基礎レッスンで学んだ発声を生かしながら、ナレーションという仕事に必要な専門的なスキルを学びます。

具体的には、日本語の正しいイントネーションや息遣い、そしてナレーションならではの落ち着いた雰囲気やナチュラルな発声、語り方を勉強します。渡されたナレーション台本に講師からのアドバイスや注意点を書き込みひたすら読み込んでいく、といった具合です。

台本読み

台本読みは言葉の通り台本に書いてあるセリフを読む練習をするわけですが、もちろんただ単純にスムーズに読めるようになる練習をするわけではありません。

ここで身に着けるのは役の掘り下げ、分析力です。

当たり前ですが、台本には誰が登場するか、そして彼らが何をしゃべるのかしか書いてありません。声優とはそんな少ない情報からキャラクターを分析し、セリフの読み方を工夫してキャラクターの個性を引き出していく仕事です。そこで大事なのが、何に基づいてセリフの読み方を工夫するか、ですよね。

例えば、その台本の作品自体が伝えたいテーマは何か、また、その作品は誰がターゲットなのかを考えることで、どこを強調するか、どんな読み方をするかも変わってきますよね。台本読みではそのような深いところまで学んでいきます。

3、アフレコ

女性声優

アフレコは実践的な演習であるため、養成所在籍期間の終盤にカリキュラムに取り入れられていることが多いです。

ここで学べることは、スタジオに入る前の準備、マイクワークやアフレコのマイクに向かって話すことと人前で発声する時との違いなどです。また、テスト、修正、本番といった実際の流れも知ることができます。

アフレコの授業ははスタジオにいる全員の人と息を合わせて収録していくわけですから、そんな周りの人との兼ね合いやタイミングの合わせ方など、とても実践的な内容になっています。

いくら台本をプロの声優らしく読めても、いざ初めてスタジオで収録をするときに緊張してしまってはもったいないですよね。養成所のアフレコ演習ではしっかりとその緊張感を知っておくことができます。

レッスン内容でおすすめの3つの声優養成所を紹介

ここでは、おすすめの声優養成所を以下の特徴別に3つ紹介しています。

  1. デビューチャンスの多い声優養成所→ インターナショナルメディア学院
  2. 実践に近い内容を学べる声優養成所→ プロダクション・エース演技研究所
  3. 実力重視で高いモチベーションを維持できる声優養成所→ アミューズメントメディア総合学院<声優学科>

では、詳細を説明してきますね。気になる声優養成所があったら参考にしてみてください。

①デビューチャンスの多い声優養成所

デビュー

声優養成所によっては、プロダクションが自ら新人を育てるために養成コースを開いていたり、授業場所や練習場所がプロダクションと併設されていたりします。そのため、そこの事務所のマネージャーが未来の声優スターを発掘しに授業や練習に訪れることも。

また、養成所によっては講師がプロの音響監督や実績のある元声優であったりするため、授業内でいい結果を残せれば、彼らから目を付けてもらえるかもしれません。

中でもデビューチャンスの多いことでおすすめの声優養成所は、インターナショナルメディア学院です。理由は何といってもそのデビュー実績の豊富さです

公式ホームページにもある通り、入所3ケ月以内のデビュー人数は71名、1年以内433名、3年以内1170名と、かなりの実績です。入所後一か月でデビューしたという学生さんも。

その実績の秘密は

  • 二つの提携プロダクション
  • そこで共有されているキャスティング依頼やオーディション情報の手に入れやすさ

です。

インターナショナルメディア学院はIAMエージェンシーAslead company の二つのプロダクションと提携しています。養成所の所属審査をクリアすればどちらかのプロダクションに登録されることとなり、デビューのチャンスを得やすくなるといえるでしょう。

ちなみにこの声優所は、現役でプロの声優としけ活躍している堀川りょうさんが学長を務めています。

②実践に近い内容を学べる声優養成所

男性空

実践的なことが学べない、授業が想像してたことと違って退屈、通い始めてからそんなことがわかったりしたらいやですよね。

そこで中でもおすすめの実践的なスキルが身につく養成所は、プロダクション・エース演技研究所です。

どうして実践的なスキルを得たい人にお勧めしたいかというと、その一つ目の理由は、プロとして第一線で活躍する講師がすべての授業を受け持っているからです。

  • 現役の音響監督
  • 映画監督
  • 演出家
  • 声優
  • 俳優

このようにそれぞれ多くの実績を持った講師陣がプロの目線から指導していきます。実際に講師のリストを見てみると「新世紀エヴァンゲリオン」日向マコト役の優希比呂さんや「ハリー・ポッター」セブルス・スネイプ役の土師孝也さんなどがいらっしゃいます。

そしてもう一つの理由は、実践的な内容が豊富な授業内容です。この声優養成所は本科と研究科に分かれており、実践的な授業内容でおすすめなのは研究科です。

具体的な授業内容を紹介すると、声優力口座、ナレーション、総合演技、ヴォーカルパフォーマンス、アフレコがあります。発声練習や台本演技など基礎的な内容とは違い、すべてきその応用、実践に特化したカリキュラムになっています。

さらに加えてプロフィール写真撮影やヴォイスサンプル収録が授業カリキュラムとして取り入れられています。いかにも声優として活躍することを見越した本格的な内容になっていますよね。

③実力重視で高いモチベーションを維持できる声優養成所

本気で声優を目指すのであれば、意識の高い生徒とともに、常に周りから刺激を受けながら成長できる環境で学びたいですよね。そんな方にお勧めの声優養成所がアミューズメントメディア総合学院の声優学科です。

デビュー実績に、ONE PIECE/ケンタウロス、弱虫ペダルGRANDEROAD/東堂尽八、ファンタスティックビーストと魔法使いの旅、といった有名作品が多くあります。また、運営元であるAMGグループはアニメや小説などエンタテイメント業界で力のある大手企業です。

この学院の声優学科は全日2年生で、その2年間でプロダクション直接所属を目指します。

モチベーションが維持できるとおすすめする理由は、それまでのデビューまでのステップやカリキュラムがはっきりとしており、声優としての成長計画が立てやすく、在籍中に自分の目標をしっかりと持ち続けやすい環境であるといえます。

具体的には、

  • オーディション合格に向けてのサポートが手厚く、一人で不安になる心配がない
  • 1年次、2年次にとるカリキュラムが決められていて、段階的に成長できる内容になっている
  • 仲間と作り上げる年間のイベントが豊富で、周りから刺激を受けながら切磋琢磨できる環境

このような特徴があげられます。

また、AMGインターンシップという在学中に実際の現場で仕事ができる機会もあり、プロの存在を身近に感じながらしっかりとモチベーションを保つことができるでしょう。

本気で声優を目指したい、レベルの高い環境に身を置いて努力したいという人には多くのメリットがある声優養成所です。

声優養成所の授業内容、レッスン内容のまとめ

以上、声優養成所の具体的な授業内容とおすすめの3つの声優養成所について紹介しました。声優養成所の授業の大まかな流れ、レッスンの種類や具体的に学べる事が把握できたのではないでしょうか。

人によってどのようなレッスンを重視したいかはそれぞれだと思います。声優養成所での養成期間を通して自分の得たいものを明確にすると、授業内容から自分の行きたい声優養成所を選べるかもしれませんね。