声優を目指している皆さんは、声優養成所や専門学校に通う費用が気になりますよね?
レッスン費用は、年間にするとおおよそ声優養成所が「30万〜110万」専門学校は「120万〜150万」ほどかかります。分割払いを利用しても簡単に払える金額ではありません.「費用が高くてレッスンが受けられない…」とあきらめる前に、奨学金制度を利用してみてはいかがでしょうか?
今回は、奨学金制度を設けている声優養成所、専門学校の比較をランキングでご紹介します。上手に利用すれば少ない負担で声優を目指せますね。
では始めに奨学金の解説をしていきます。
Contents
知っていますか?奨学金の種類
奨学金とは、経済的、金銭的な理由で学ぶ事が困難な学生などの為に、国、地方自治体、学校、民間企業が学資金を給付や貸与する資金の事です。
奨学金という言葉は聞いた事がある方も多いと思いますが、意外と「内容までは…」「種類があるの?」という方も多いのでしょうか?そんな方々の為にどのようなものか詳しく解説します。
奨学金の種類
奨学金は「貸付型」「給付型」の2種類の奨学金があります。それぞれの特徴を紹介します。また第1種、第2種があります。
さらに「認可校=専門学校」「無認可校=声優養成所」でも受けられる奨学金に違いがあります。
まずはじめに奨学金の貸付型、給付型の違いを説明します。
経済的な理由で学費を払うことが困難な学生に、学費の貸与を行い安心して学ぶことができる制度です。借入先は国の機関、地方自治体などがあります。
返済の義務がありますが、卒業後返済がスタートしますので、レッスン中の心配が軽減され卒業するまでに少しでも返済準備をする事ができます。
また、金利は無利息から最大年利3.0%と負担が少ないので、費用が高い声優のレッスンには是非利用したい制度ですね。貸付型奨学金の選考方法には第1種、第2種があり、貸付の内容が異なります。
給付型奨学金とは、その名の通り学費を給付される制度の事です。返済の必要のない給付金という事です。給付を受けるには独立行政法人「日本学生支援機構JASSO」という国の機関から給付が受けられます。
給付型奨学金も審査基準に第1種、第2種があります。
それでは審査基準になる「第1種」「第2種」とはどのような違いがあるのでしょうか?
第1種とは
評定平均が3.5という優秀な成績で、経済的な理由で修学が困難
という基準です。
第2種の基準は
- 成績が平均水準以上
- 特定の分野に優れた資質能力がある
- 学習意欲があり、学業を修了する見込み
上記のうちどれかに該当するのが条件です。
では、貸与型、給付型はどのような内容で受けられるのでしょうか?声優養成所や専門学校のどちらで受けられるのかも合わせて解説します。
貸与型奨学金
貸与型給付金とは、国や地方自治体、金融機関などから「無利息」または「低金利」で学費や生活費を借りられる制度です。金利は最大年利3%で借りる事ができます。
返済は、卒業してから6ヶ月経過してから始まります。借り入れできる金額は家族年収や利息の有り無しなしでも変わってきます。
奨学金は学費のみに使用できる制度なので、生活費や引っ越し費用などに使用する事ができません。レッスンを受ける為の環境の費用も必要な場合は「教育ローン」を併用する人もいますので参考にしてください。
奨学金と教育ローンの比較はこちらです
奨学金 | 教育ローン(国) | |
借入額(審査で決定) | 2万円〜6万円(月額) | 〜350万円(一括借入) |
返済名義人 | 保護者 | 本人 |
利息 | 第1種は無し、第2種は有り | 借入翌日から発生1.8%固定 |
返済開始日 | 卒業後 | 借入の翌月か翌々月から |
借入金の用途 | 授業料 | 授業料や生活費全般 |
審査や申し込みを詳しく知りたい場合は
奨学金はこちらHP:日本学生支援機構奨学金制度
教育ローンはこちらHP:日本政策金融公庫
教育ローンは民間の金融機関などでも貸付をおこなっています。銀行や信用金庫等自分が口座を持っている機関は問い合わせがしやすいです。
国や地方自治体の奨学金制度は専門学校「認可校」が対象となっています。声優養成所は「教育ローン」が利用できます。代表的な機関をそれぞれ解説します。
日本政策金融公庫
クレジット会社の教育ローン(オリコ、ジャックスなど)民間企業
銀行の教育ローン(銀行や信用金庫など)金融機関
一つの借り入れではレッスン料と引っ越しなどの準備金、生活費が賄えない場合は国の機関と民間の貸付の両方を利用する事も可能です。返済計画をきちんと立てて借り入れしましょう。
続いて給付型奨学金を解説します。
給付型奨学金
返済の必要ない給付型奨学金は、一般的に専門学校(認可校)の制度です。
声優養成所はというと「特待生制度」など独自の奨学金制度を設けているところや、国の機関を利用して、低金利で貸付を受けることができます。
声優養成所を目指す人は働きながらという人も少なくないと思いますので、今回は声優養成所に特化した制度を紹介します。レッスンを受けるサポートとなるおすすめの制度です。是非利用を検討してはいかがでしょうか。
主な給付機関はこちらです。
- 日本学生支援機構JASSO
- 新聞奨学生制度
- ホリプロ文化芸能財団
ではどれくらい給付されるのか比較してみましょう。
国の機関ですが、声優養成所でも貸付が利用できます。生活費に余裕ができればレッスンにも集中できますし、映画や演劇などを観に行って演技の研究ができます。
世帯収入3つの区分に分かれており支給額が変わります。
- 第1区分(世帯年収271万以下) 自宅から通学・38300円/月 自宅以外・75800円/月
- 第2区分(世帯年収271万〜303万) 自宅から通学・25600円/月 自宅以外・50600円/月
- 第3区分(世帯年収303万〜378万) 自宅から通学・12800円/月 自宅以外・25300円/月
この内容だと一人暮らしで働きながらでも安心してレッスンが受けられますね。
生活状況で区分分けしており、審査もありますので自分はどの区分に当たるのかはHPで確認してください。
新聞配達をして働きながら奨学金を受ける制度です。学費を奨学会が立て替えてくれてます、新聞配達で得た給料から学費を差し引かれて残りを給料としてもらいます。
新聞配達の時間は夜中から早朝、夕方の時間なので、日中3時間にレッスンを受けて両立させたり、新聞配達の休日にレッスンを入れたりとスケジュールが立てやすいですね。
- 配達のみの仕事は月12万ほど、集金ありだと15万ほど給料としてもらえる。
- 新聞販売店の一室で無料で生活できる。
- 働きながら天引で学費を払っているので、卒業後の返済は必要ない。
HP:新聞奨学生ガイド
自分で働きながら通えるシステムです。新聞社によって内容は異なりますのでHPで確認してください。新聞配達は夜中から明け方、夕方と時間的にもハードな仕事ですが、その分後々の経歴で印象が良くなります。
通いながら給料で授業料を支払っているので、在学中も卒業後も負担が少ないのも利点です。
大手芸能プロダクションの「ホリプロ」が芸能業界を目指す人たちの就学支援をしている機関です。対象の専門学校がありますが、ホリプロの系列の専門学校に限ります。
- 3万円/月を半年分ごとに支給。
- 原則学費としての使用は禁止、声優になる為の情報収集など実践的な事に利用。
- 卒業年度を除き最長2年まで支給。
HP:ホリプロ文化芸能財団
数少ない民間で給付型奨学金の制度がホリプロ文化芸能財団です。系列の専門学校が対象です。自分の意向にあった専門学校であれば検討してみてください。
給付型奨学金、貸付型奨学金ともに対象の内容が異なり、自分に合っているかを確認する必要があります。また申請の期限もありますので、受けたい奨学金を早めにチェックしてください。
それでは奨学金が使える声優養成所と専門学校を厳選したベスト3をランキング形式で紹介します。
奨学金が使える声優養成所ランキング
先ほどもお話しした通り、声優養成所は無認可校であり国からの奨学金の対象ではありませんが、貸付型や養成所独自の奨学金制度を利用する事ができます。
それではレッスンに定評のある、より実践的な声優養成所の中から費用の補助が受けやすい順にランキング形式でベスト3を紹介します。
1・総合学園ヒューマンアカデミー
大手声優養成所のヒューマンアカデミーは夜間や週末のレッスンがあり、働きながらでも通いやすいですが、様々な制度を利用してレッスン料をおさえることができます。
無認可校なので、民間の金融機関などの教育ローンが利用できます。
- 教育ローン
- 新聞奨学生制度
- 特待生制度
年間140万円のレッスン費用がかかるので教育ローンで借り入れもできますが、新聞奨学生制度を利用して働きながら金銭的に余裕のある生活を送ることもできます。
資料請求はこちら:新聞奨学生ガイド
HPはこちら:総合学園ヒューマンアカデミー
また、独自の「特待生制度」に合格すればランクに応じて初年度レッスン費用が減額になります。
ヒューマンアカデミーで学ぶことを強く希望している方が対象。かつ将来性があり人物像、技能、意欲が卒業しても活躍が期待される学生が対象
- SS合格 初年度授業料50万免除
- S合格 初年度授業料30万免除
- A合格 初年度授業料10万免除
- B合格 初年度授業料5万免除
授業料は高いですが、奨学金を上手に利用して費用を抑えることもできます。在学中のデビュー数も多くフォローを受けながらデビューを目指せます。
2・81アクターズスタジオ
アニメ業界に強い81プロデュースの養成所です。年間85万円の費用がかかりますが、教育ローンを利用することもできます。
そして何と言っても特待生制度が魅力です。
81オーディションに合格すると、81アクターズスタジオの年間85万円のレッスン料が無料になります!
81オーデションを受ける条件は?
- 中学卒業〜27歳まで
- 未成年者は親の同意がある方
- プロダクションに所属していない
- 1次審査4月〜5月(書類、ボイスサンプル)
- 2次審査6月(会場審査 東京、大阪)
- 最終審査8月(会場審査 東京)
HPはこちら:81オーディション
オーディションは85万円の授業料が無料になる程なので、かなりシビアな選考だと言えます。経験者やレッスンを積んで自信がある人はチャレンジしてください。
3・青二塾
厳しいレッスンで有名な青二塾ですが、プロになってからの現場でのマナーや礼儀まで即戦力を育てる実践的な声優養成所です。有名声優を数多く輩出しているので、本気で声優を目指している人はチャレンジする価値のある声優養成所です。
青二塾:HPはこちら
レッスン料は年間110万円です。声優養成所にしては高いですが、会社員をしながら通っていた「中井和哉」さんや「金田朋子」さんが有名です。
青二塾で利用できるのは教育ローンです。
日本政策金融公庫:資料請求はこちら
年間110万円のレッスン費用は、働きながらでも捻出するのは難しいですよね。無理なく返済できる金額で無理なく生活できるように上手に利用してください。
では次に奨学金が使える専門学校を紹介します。
奨学金が使える専門学校ランキング
専門学校は声優養成所に比べて費用がかかりますが、認可校である為国の制度が利用できます。
基本的なレッスンを受けられ、充実した最新の設備でレッスンが受けられる専門学校。その中から手厚い奨学金、特待生制度のある専門学校を3校紹介します。
1・アミューズメントメディア総合学院
認可校の中でも奨学金の種類が多く、自分にあった制度を利用して通学できる専門学校です。では制度を紹介していきます。
オープンキャンパスに参加し、早期入学を決めることで学籍を早めに埋めることができるという学校側にメリットがある為に、面談での入試で入学できます。
初年度授業料が最大「10万円」免除他さまざまな特典もあります。
学校からの推薦や自己推薦もできます。それぞれの特典としては
学校推薦:初年度授業料10万円免除
個人推薦:初年度授業料5万円免除
先ほど説明した通り、新聞配達をしながら学校に通う制度です。学費が高いので卒業まで全うして授業料が免除になると安心してレッスンが受けられますね。
資料請求はこちら:新聞奨学生ガイド
学校の提携企業でアルバイトをしながら通学できる制度です。同業界の企業なので、現場の雰囲気も体感できますし、住居や生活費にも困ることなくレッスンに専念できる制度です。
寮付きの制度が2つもあり、選択できるのは嬉しいですね。実際の現場を体験しながらという寮付きアルバイト制度はユニークで、より実践的といえます。気になる人は是非利用してください。
HPはこちら:アミューズメントメディア総合学院
2・東京アニメーター学院専門学校
アニメ全般に精通している専門学校です。アニメに関する幅広い分野で学習でき、専門性の高い声優レッスンを受けることができます。定期的に校内オーディションがあり、デビューチャンスが多いのも魅力です。
声優学科の受講料は年間100万という専門学校では安い金額で通学できます。
奨学金制度はこちらです。
貸与型の奨学金を受けることができます。万が一家計に急変があった時の緊急支援制度も完備していますので安心です。
奨学金はこちらHP:日本学生支援機構奨学金制度
認可校なので、国の貸与制度を受けられます。金利も安いので無理のない返済計画も立てられやすいです。
教育ローンはこちらHP:日本政策金融公庫
提携している民間の信販会社も利用できます。入学前でも利用できるかの確認ができます。
HPはこちら:オリコ学費サポートプラン
生徒に近い距離でしっかりフォローしてくれる方針で、個性を引き出してくれる魅力的な授業内容の学校です。費用もリーズナブルなので通いやすい専門学校です。
HPはこちら:東京アニメーター学院専門学校
3・デジタルアーツ東京
少人数制で授業も行き届き、最新設備が整っている専門学校です。年間授業料は83万円とリーズナブルで、奨学金も多数あり通いやすい環境を作ることができます。
ここでは学校推薦の事です。高校3年間での欠席が5日以内で評定平均値が3.5以上の生徒が対象です。
入試は書類選考です。
特待生の授業料免除額一覧
- Sランク 初年度授業料から20万円免除
- Aランク 初年度授業料から15万円免除
- Bランク 初年度授業料から10万円免除
- Cランク 初年度授業料から5万円免除
認可校ならではの手厚い奨学金制度です。学園全体で30名の定員があるので事前に確認が必要です。
無利息、利息ありどちらも利用できます。在学中、入学前どちらでも大丈夫ですが、高校在学中に予約をしておくとスムーズです。HPを確認して高校に問い合わせるとスムーズです。
奨学金はこちらHP:日本学生支援機構奨学金制度
リーズナブルな学費ですが、賢く奨学金を利用すればさらにお得に通学できます。負担も少なく最新機器での授業が受けられます。是非HPでチェックしてください。
HPはこちら:デジタルアーツ東京
声優養成所、専門学校共にレッスン内容が自分に合っていて費用が無理なく支払えるのが理想です。「少し高いけど奨学金や教育ローンを利用すれば通える」という事もあると思います。
賢く制度を利用して自分の理想のレッスンを探してください。
まとめ
今回は、奨学金が使える声優養成所や専門学校についてランキング形式で比較をしてみました。
- 国の奨学金は専門学校が対象
- 国の奨学金は授業用のみに適応するので教育ローン等を併用する使い方もできる
- 声優養成所は教育ローンや特待生が奨学金の扱いになる
- 声優養成所、専門学校の奨学金を上手く利用する
という内容でお話ししてきました。
声優を目指していて声優養成所や専門学校へ通いたいが、「家庭の事情や自分の収入で費用が支払えない」と諦める前にこのような制度を利用し、声優を目指せる環境を探してチャレンジしてください。